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【号外】2026年ノーベル文学賞はアン・カーソン 邦訳「赤の自伝」から出会う

2026年のノーベル文学賞は、カナダの作家アン・カーソンに決まった。スウェーデン・アカデミーが10月8日、公式に発表した。世界の文学に光が当たるこの知らせを、まだ読んだことのない一冊に出会うきっかけにしたい。

アカデミーは、古典の伝統と遊び心をもって対話し、現代文学に新しい表現の形を生み出してきたカーソンの仕事を評価した。詩や小説といった区分を越えて言葉を探究してきた書き手に、今年の賞が贈られる。

日本語で読む入口は『赤の自伝』

日本語で手に取れる作品の一つが、小磯洋光訳『赤の自伝』(書肆侃侃房)だ。古代ギリシアの怪物ゲリュオンと英雄ヘラクレスの神話を、現代の恋の物語として描き直した作品。詩と小説を組み合わせた「ヴァース・ノベル」という形式にも、カーソンならではの試みが表れている。

カーソンは1950年、トロント生まれ。古典学を研究し、サッフォーの詩やギリシア悲劇の翻訳にも取り組んできた。遠い時代の言葉が、いまを生きる人の物語へつながっていく。その往来に触れる一冊として、受賞を機に本書を開いてみるのもよさそうだ。

本屋さんで探すためのメモ

『赤の自伝』はアン・カーソン著、小磯洋光訳。256ページ、定価2,420円(税込)、ISBNは9784863855397。版元ドットコムに掲載された書店発売日は2022年9月30日。今回の受賞発表とは別に、すでに刊行されている邦訳である。

内容や購入先は、書肆侃侃房の公式書籍ページから確認できる。書店や図書館で探すときは、書名に加えて訳者名やISBNを伝えると見つけやすい。秋の読書に、これまで選ばなかった棚へ足を延ばす小さな入口ができた。


出典:スウェーデン・アカデミー「Nobelpriset i litteratur 2026」(2026年10月8日)/書肆侃侃房『赤の自伝』/版元ドットコム『赤の自伝』書誌情報。受賞理由は公式発表の趣旨を要約。価格は確認時点の定価。店頭・通販の在庫は各販売店でご確認ください。

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綴 紫乃

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