本で受け取ったやさしさを、次の誰かへ。収益の一部を本として寄贈していきます
※本記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれています。Amazonのアソシエイトとして、綴ものは適格販売により収入を得ています。 本を紹介し、本として返していく。綴ものの寄贈活動について 本には、人の心の近くに、そっと置かれる力があると思っています。 落ち込んでいるときに、無理に励ますのではなく、ただ隣にいてくれるような一冊。うまく言葉にできなかった気持ちを、静かにすくい上げて……

※本記事では、寄居町立図書館様より許可をいただいたうえで、図書館名と館内写真を掲載しています。
※今回の寄贈は、広告収入ではなく、個人として用意した一冊です。
一冊の絵本を、寄居町立図書館へ寄贈しました。
お届けしたのは、絵本『クジラがしんだら』です。
後日、図書館のご担当者様から、館内で撮影された写真を送っていただきました。
写真を開いた瞬間、少し言葉が止まりました。
絵本がただ置かれていたのではなく、子どもたちの目に留まりやすい場所へ、丁寧に迎え入れられていたからです。
本を受け取っていただくだけでも、十分ありがたいことでした。
それなのに、場所まで整えてくださっていた。
そのことがうれしくて、ありがたくて、少し申し訳なくもありました。
この記事では、今回寄贈した絵本のこと、寄居町立図書館様にご対応いただいたこと、そして本を寄贈するときに大切にしたいことを記録しておきます。
今回寄贈したのは、童心社から刊行されている絵本『クジラがしんだら』です。
『クジラがしんだら』
江口絵理/文
かわさきしゅんいち/絵
藤原義弘/監修
童心社
海の中で大きなクジラが命を終えたあと、その体が深海の生きものたちへとつながっていく。
そんな、命の循環を描いた科学絵本です。
タイトルだけを見ると、少しどきりとするかもしれません。
でも、この絵本にあるのは、ただの怖さではありません。
ひとつの命が終わったあとにも、別の命を支えていくこと。
目には見えにくい深い海の底にも、確かにいのちの営みがあること。
その大きなつながりを、子どもにも届く言葉と絵で描いている一冊です。
知らなかった海の世界に出会える絵本であり、大人が読んでも少し立ち止まりたくなる絵本だと思います。
寄贈先を考える中で、寄居町立図書館様へご相談したところ、児童書や絵本の需要が高いことを教えていただきました。
また、寄居町立図書館様では、移動図書館で町内の小学校や保育所・園を巡回されているとのことでした。
本が、図書館の中だけで待っているのではなく、子どもたちの近くまで運ばれていく。
そのことを知って、今回の一冊をお届けする先として、とても意味のある場所だと感じました。
本は、どこに置かれるかで出会い方が変わります。
図書館の棚で出会う本。
移動図書館で手に取る本。
ふと目に入って、なんとなく開いてみる本。
同じ一冊でも、出会う場所やタイミングによって、その本の残り方は変わるのだと思います。
だからこそ、子どもたちの読書の入口に近い場所へ、この絵本を届けたいと思いました。
寄贈後、寄居町立図書館様より、館内で撮影された写真をお送りいただきました。

※寄居町立図書館様よりお送りいただいた館内写真です。掲載許可をいただいたうえで紹介しています。
写真には、寄贈した絵本が、子どもたちの目に留まりやすい場所へ置かれている様子が写っていました。
「本をたくさん読もう!」
その掲示の下に、絵本が並んでいました。
本を受け取っていただくだけでも、十分ありがたいことでした。
それにもかかわらず、子どもたちが見つけやすいように場所を整え、写真まで送ってくださったことに、心から感謝しています。
一方で、思いがけずお手間をかけてしまったのではないかという気持ちもあります。
それでも、絵本をあたたかく迎えてくださったことが、本当にうれしく感じられました。
一冊の本を、ただの寄贈品としてではなく、誰かと出会うものとして扱ってくださったこと。
そのお気持ちが、写真から伝わってきました。
寄居町立図書館の皆様、本当にありがとうございます。
本を寄贈することは、ただ本を送ることではないのだと思います。
その本を手に取るかもしれない誰かの時間に、ほんの少しだけ関わらせてもらうこと。
ページを開いた子どもが、知らなかった世界に出会うかもしれない。
読み聞かせをする大人が、子どもと同じ絵を見ながら言葉を交わすかもしれない。
何気なく手に取った一冊が、その日の記憶に残るかもしれない。
もちろん、一冊の本にできることは限られています。
けれど、本との出会いは、ときどき思っているより長く残ります。
子どもの頃に読んだ絵。
今でも覚えている一文。
図書館の棚の前で、少し背伸びをして手に取った本。
そういう小さな記憶が、大人になってからも、心のどこかに残っていることがあります。
今回の一冊も、誰かにとってそんな出会いのひとつになってくれたら嬉しいです。
この記事を読んで、「自分も本を寄贈してみたい」と思ってくださる方がいたら、とても嬉しく思います。
ただし、本の寄贈は、善意だけで完結するものではありません。
図書館や施設には、それぞれ受け入れの基準や蔵書の方針があります。
すでに所蔵されている本。
状態が合わない本。
今の利用者に必要とされていない本。
そうした本を事前確認なしに送ってしまうと、受け取る側に確認や管理のお手間をかけてしまうことがあります。
「本を届けたい」という気持ちは、とても温かいものです。
だからこそ、その気持ちが相手の負担にならない形で届いてほしいと思っています。
今回の寄贈も、まず寄居町立図書館様へご相談し、児童書や絵本の需要が高いことを教えていただいたうえで、一冊を選びました。
本は、届けばそれで終わりではありません。
受け取ってくださる人がいて、置く場所を考えてくださる人がいて、そこから誰かの手へつながっていきます。
図書館や施設へ本の寄贈を考えている方は、いきなり送るのではなく、まずは事前に問い合わせをしてみてください。
寄贈時の注意点やマナーについては、こちらの記事でもまとめています。
あなたが贈る一冊が、未来の本好きを生むかもしれない|図書館へ本を寄贈するときの考え方とマナー
善意は、相手に届いてはじめて贈りものになります。
そのためにも、贈る側の気持ちだけで進めず、受け取る側の事情を大切にしたいです。
本ブログでは、広告収入の一部を本として寄贈する取り組みを行っています。
ただし、今回の寄贈は広告収入によるものではなく、個人として用意した一冊です。
まだ小さな活動ですが、今後も毎月一冊を目安に、図書館や子どもたちの読書環境につながる場所へ本を届けていきたいと考えています。
今後、ブログやSNSで広告収入が発生した場合には、その一部を本の寄贈や読書支援に充て、できるだけ透明性のある形で活動報告を続けていく予定です。
本を紹介するだけではなく、本を必要としている場所へ、少しずつ届けていくこと。
それも、綴ものとして大切にしていきたい活動のひとつです。
今回の寄贈は、たった一冊の絵本です。
けれど、その一冊が図書館の一角に置かれ、子どもたちの目に留まり、誰かの手に取られるかもしれない。
そう思うと、一冊の本にも、まだできることがあるのだと感じます。
ページを開いた子どもが、海の深さや命のつながりに少しでも心を動かしてくれたら。
大人の方がふと足を止めて、絵本の奥にある静かな世界に触れてくれたら。
それだけで、この一冊を届けた意味があったように思います。
寄居町立図書館の皆様、このたびは絵本を温かく受け入れてくださり、本当にありがとうございました。
綴ものでは、これからも本を必要としている場所へ、少しずつ本を届けていきます。